カンボジア写真展


偉大なるアンコールの片隅で
~カメラマン川上真が出会った、地雷被害の青年たち~
開催日時:2009年2月19日(月)~27日(金)12:00~18:00まで
(※土・日は休み)
撮影者:川上真

壁面にほどこされた繊細な彫刻、当時の王の力を示す巨大な石の寺院、世界遺産アンコール・ワットはカンボジアの代名詞的な存在であり、同国の人々にとって誇りでもあります。

しかし、この国にはもう一つ代名詞と言えるものがあります。戦争によって生まれた負の遺産「地雷」です。安価で大量生産が可能な地雷は、戦時中、この国のいたる所に埋められました。

再び観光地となった今日でも多くの地雷が残され、ほとんどは農村地域にあります。危険区域には「Danger Mines(地雷で危険)」という赤い看板がありますが、遊び盛りの子どもたちを中心に多くの犠牲が出ています。手や足、目を失った子どもたちは障害を気にして学校を辞めたり、近隣住民や家族からも相手にされなくなるなどの現状があります。

今回の写真展は地雷などの被害で手や足に障害を持つ青年7人が共同で暮らす、「みんなの家」という施設での生活を追ったものです。彼らはNGO「Cambodia With you」の支援の下で普通教育・語学学校・職業訓練を受け、社会的な自立を目指しています。

いつも明るく気さくな青年たちですが、約3カ月間、寝食を共にする中で彼らを取り巻く社会の厳しさ、将来が見えない苦悩や日々の生活に煩悶とする姿が見えてきました。

私の観たものはこの国の小さな一部分、彼らの一側面でしかありませんが、観光地とは違ったカンボジア、彼らの姿を少しでも知ってもらえればと思い、開催に至りました。
平日の開催ではありますが、皆様のご来場、心よりお待ちしております。
                                             

                                                      川上真
【プロフィール】
1985年4月 越谷で生を受ける 。2004年 東京国際大学 国際関係学部に入学。「強いとは何か?」を求め躰道部に所属する。二年次の夏、屋久島バイク一人旅へ発つ。目で観た壮大な自然が使い捨カメラでは表現できず、フィルムカメラをはじめる。三年次、モンゴルへ行き、孤児院での経験がジャーナリストを志すきっかけとなる。

2008年 大学四年、新聞社を受けるがことごとく落選。海外放浪の旅が諦めきれず、卒業後、埼玉新聞社と新聞配達のアルバイトでお金を貯める。予算が足りず、愛車HONDA Steed・VLSをオークションにかけてしまう。

同年6月 社会から逃げるように、単身、海を越えフィリピンへ。格安航空券のため、深夜のマニラに下り立つ。そこから約半年間フィリピン、シンガポール、タイ、カンボジア、ベトナム、中国、モンゴルの7ヵ国を、空を飛び、海を走り、地を這いながら巡る。

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